前回の日本の伝統の話からバトンを受けて、今回は英国の伝統ある建築の話。
イギリスのオックスフォードで宿泊したキーブルカレッジのインテリアの紹介です。
【Keble College of the University of Oxford】
伝統あるオックスフォードのカレッジは時を味方にした様式美が圧倒的
イギリスのオックスフォードと言えば、言うまでもなくあのオックスフォード大学。このオックスフォード大学を初めイギリスの大学は日本の大学と異なり、実はいくつかのカレッジで構成されています。
このカレッジという言葉が日本で使われる意味と少し異なり、その所属するカレッジで基本的には生活もともにする一種の共同体で、宿舎や食事をともにする場でもあります。
そのため現在も寮やダイニングホールが継続して使われているのですが、その中のいくつかのカレッジはB&Bとして一般の人にも開放しています。
今回私はこの中の一つである「Keble College」(キーブルカレッジ)に宿泊した体験から、そのインテリアについて記事にします。
2回に分け書く記事の1回目
まずはカレッジの建物
1870年代に開校した「Keble college」の建物の特徴はこの赤レンガ。
このカレッジを設計した William Butterfoeldの記録によると、煉瓦を使うことで建物に風格や尊厳を与えることを使命としたとのこと。
確かに威厳があります。
ここがメインゲート。
学生と一緒に宿泊客もここから入ります。
全くバリアフリーではありません。荷物が重い人はちょっと大変かも・・・
ヨッコラショ!
標識も看板もない。扉のこのプレートだけが頼りです。
受け付けはこれまた学生のお世話係にあたるポーターに宿泊申し込みの控えを見せるだけ。3本も鍵を受けとり、門をくぐると・・・
そこは「The UK」
英国の大学らしい綺麗な芝生の広い中庭が広がっています。
こちらはチャペル
建築家 Butterfoeldはもともとゴシック建築が得意なことで有名だったそうで、このチャペルもその片鱗が感じ取られます。
この建物が今日紹介するダイニングホールが入っている建物です。
残念ながら宿泊客は入れませんが、ライブラリーもここに入っています。
中に入って階段を登ると・・・
ダイニングホールの入り口が・・・
そこはハリー・ポターの世界
扉を開けると、ア、ア、ア・・・
ハリー・ポターの世界が広がっていました。
ここがダイニングホール。学生が会食をする場所ですが、嬉しいことに宿泊客の朝ご飯はここで出されます。
正面に見えるメインの席が何と宿泊客の席。
ここは校長先生を初め、主賓席ではないか!
テーブルの上にスタンド。
昔は燭台に蝋燭だったのが、今は当然照明スタンド。
でもこの微妙にずれて左右を照らすスタンドは素敵です。
主賓席からみた入口。
遠すぎる・・・
窓のステンドグラス。
日本で見るとくどい!と思うことが多いこの手の装飾も収まるべき器がいいとしっくり!
天井がこれまた素晴らしい!
ゴブラン織りかな???遠くて確認できない!
それにしても、「いい仕事してますねェ~」
資料を読むと紹介したダイニングホールと今回は入れなかった同じ建物内のライブラリーのインテリアは建築家Butterfoeldの才能の凄さがわかるところだそうで、なるほど・・・と納得しました。
朝食の紹介も・・
おまけでイギリスらしかった朝食の紹介もちょこっと・・・
朝食はホテル等と同じビュッフェ方式。
シンプルなパンや果物、ヨーグルトは自分で取ります。
スクランブルエッグやベーコンなどの暖かいおかずはその場で取ってもらいます。
トーストも別に注文して焼いてきてもらうところはイギリスらしい。
コーヒーカップを初め皿には全て学校の紋章が入っています。
如何でしたか?
このような建物が現役バリバリで活躍していることに感心させられます。
地震のない国はうらやましなあ!
因みにこの建物が建てられた1870年代って日本はちょうど明治維新の混乱期。
この後1914年に赤レンガの東京駅が建てられています。
次回は宿泊した部屋の紹介を・・・
to be continued ・・・