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& BONO  インテリアデザイン、あれやこれや

インテリアデザインのこと、インテリアコーディネーターの仕事のこと、日常でのデザインの話、大好きなホテルの話などを綴ります

「村上隆の五百羅漢図展」その2 「ニッポン絵合わせ」から「DOB」君へ

アート

前々回に引き続き「村上隆の五百羅漢図」第2回。 

 

前回最後に紹介した「達磨大師」を過ぎると、2頭の獅子が現れます。

ここから、「ニッポン絵合わせ」の作品がスタート。

「ニッポン絵合わせ」とは村上隆さんが美術史家 辻惟雄さんと「芸術新潮」誌上でおこなった連載で作った作品群です。

 

そもそも「絵合わせ」とは・・・

イヤホンガイドによると、平安時代に貴族の間で流行った遊びで、2組に分かれたチームから1点ずつ絵を出して、その絵の優劣を審判が判定する遊びだそうです。

 

しかし、この「ニッポン絵合わせ」は「美術史家の辻さんが選んだ日本美術史上の絵画や絵師のエッセイを書く。そのエッセイに応えて村上さんが作品を作る。」といった遊びです。

もちろん「遊び」なんてとんでもない!

過去の作品を村上さんなりの解釈で別物のアートに変えていく。

その作品のどの部分に焦点を合わせてオリジナルを作ったかがみてとれで、「へ~!こんな風に感じたのか!」と見入ってしまうコーナーでした。

 

 

さて、この「ニッポン絵合わせ」のトップバッターのオリジナルが、こちら狩野永徳の「唐獅子屏風図」。

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(宮内庁HPより)

どうでもいいけど、この有名な狩野永徳の屏風図は今、宮内所蔵だった!

知らなかった! 明治に入ってあの毛利公から献上されたそうだ。

いろいろ勉強になるね。

 

それが、村上さんの手によると、2頭の獅子がそれぞれ金と銀を背景に個別の作品として登場。

しかも、この作品の構図は「天台岳中石橋図」という彭城百川の作品で、そのうえ上記の狩野永徳の唐獅子と曽我蕭白の唐獅子をまぜているとのこと。

加えて、背景もドクロ地。橋は橋で妙に愛嬌のあるカラフルなドクロの山、山、山・・・

U~~~~mmmm! 奥が深すぎ!

 

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 ドクロが描かれているにも関わらず、カラッと明るいこの絵の表情。

明るくがゆえに残酷な現代なんて思うのは、考え過ぎですね!

でも、やっぱり妙に楽しく、妙に怖い・・・

 

 

このシリーズの作品が「伊藤若冲」や「葛飾北斎」と続きます。

実際は21番まであるらしいが、今回は7点(?)ほど出展されていました。

その中で、日本人だなと思った作品が長沢芦雪の「方寸五百羅漢図」。

これはわずか3.1cm角の五百羅漢を描いてある驚異的な作品で、わざわざそれ専用の「天眼鏡」という拡大鏡がセットしておいてある。

これに対して村上さんも同じく描いたそうだ。ただし、実際に描いたの特別豆サイズの絵画の専門家。

そんな専門家がいらっしゃることも知りませんでした。

しかも、これを描いた「石井岳城さん」。なんと、これを裸眼で描いたって!!!

神業としか思えない。

イヤホンで解説を聞きながらのけぞってしまいました。

 

拡大鏡・・・

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実際はこのように表装されています。

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iphoneで拡大したけど、惨敗・・・

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 このコーナーは私たちがあまり普段ふれることのない日本のアート作品を新しい見方を教えてくれた気がします。

「浮世絵」が海外で高い評価を受けたことにも通じるかもしれませんが、日本のアートは西洋のアートのあり方と少し異なっている気がしました。

もっと俗っぽいというか、よく言えば人々の死生観を表している作品が多いというか・・・

その日本人の根底を見ると、村上さんのように「日本画科」出身というベースがあるにしても、漫画を起点にアートの世界に向かっていく芸術家が生まれることは自然なのかもしてないなと思いました。

 

 

このコーナーを後にして、次に進むとオリジナルのキャラクター「DOB君」「たんたん坊」「ゲロタン」が登場。

 

「その手に触れる異次元」

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そして、いよいよ「五百羅漢図」へと続きます。

 

と、いうことろで今回は終わり・・・

次回に続きます。