今週のお題「読書の秋」
最近、読む本といえばノウハウ本やビジネス書が多くなってきて、かなり寂しいわたしの本棚。
カッコい表紙ばかりで、何か本棚に遊びがない!
わたしは仕事も生活も遊びがないのはダメなんだな・・・
息が詰まりそう・・・
という訳で、もっとゆるっとした本でも読むかと選んだのが、「杏のふむふむ」。
これが、想像以上に面白い! 秋の夜長にゆるゆると読むのにちょうどいい本でした。
さてさて、「杏ちゃん」といえは少し前までは、「あの渡辺謙さんの・・・」という形容詞がついていましたが、今では女優としても実力をつけ「杏」だけで勝負している女優さんになりました。
モデルとしても、第一線で大活躍していて、カッコいいったらありゃしない。
わたしがそんな彼女の本を手にしたのは、彼女がナビゲーターを務める「Book Bar]というラジオ番組のファンだからです。
最初に何気なく聞いていたその番組ですが、いろいろな分野の本を取り上げて博識のおじさま「大倉眞一郎さん」と一緒に本を語る杏ちゃんの素直で鋭い感性に、今ではすっかりファンになって、毎週楽しみに聞いています。
もともと歴女としても有名ですが、彼女が読む本の分野は多岐にわたり、仕事と子育ての忙しい合間にどうやって読書しているんだろうと感心してしまいます。
今日、紹介する「杏のふむふむ」はほとんどが2009~2011年に書かれたエッセイです。
モデル・女優として活躍している人のエッセイだから、知らない世界のことが書いてあるのかしら・・・と、思うとその通り!
でも、凄いのは一般の人ではなかなか経験しない出来事も、一般の人同様、初めて経験する時の新鮮な感覚で書かれているので、おこがましくも自分が経験したかのように感じさせてくれること。
逆に、私たちとあまり変わらない日常は「こんな見方があるのか!」と思わずうならせる感性の鋭さに驚かされるます。
とっても素直で、いろいろな物事に正面からきちんと向き合う真摯な態度ととちょっと視線をずらして考える柔軟性ともっているからでしょうか?
イマドキめずらしく、いい意味での普通の感性をもった女の子の話です。
(今ではすっかりお母さんですが、彼女はやっぱり、イマドキめずかしく、普通の完成をもったお母さんなんだろうなあ。)
効率的に無駄なく生きることが求められる世の中で、自然体で自分を生きたいなあと思っているあなたに勧めたい普通のエッセイです。
ところで、一話、一話とても読みやすいので、久しぶりに電車の中で読んでしまいました。
そういう意味では、電車で読書をする楽しみを復活させてくれた一冊です。
感謝!
【追記】
この本は買った時にカバーをかけてもらったので、気づいてなかったけれど、さっき写真を撮るためカバーを外して初めて知った(';')
村上春樹さんがあとがきを書いているではないか!?
しかも、慌てて読んだら、何とわたしと同じ感想を書いているではないか!?
「ごく普通の女の子」
でも、そこにもっていくまでのあとがきの出だしが上手い。上手すぎる!
わたしも思わず「ふむふむ」・・・