& BONO  インテリアデザイン、あれやこれや

インテリアデザインのこと、インテリアコーディネーターの仕事のこと、日常でのデザインの話、大好きなホテルの話などを綴ります

その生活にこそアートがあることを教えてくれる古民家再生に出会ったの巻

「大地の芸術祭」の素晴らしいところは、決して一部の人が鑑賞するだけのアートではなく、実際にそこで暮らす人に、そこでの生活の美しさを再認識させているところ。

そんな風に思ったのが、一人のドイツ人の手によってその美しさが蘇った古民家の数々でした。

 

1)松代商店街

公式ツアーの案内にあった立ち寄るアートスポットの中に「松代商店街」の文字を見つけた時は、正直「何? 今流行りの昭和ノスタルジーの世界?」ってくらいに思っていました。

 

実際、そこでは既に紹介した「黄金の遊技場」が大人気のスポットとなっており、それらのアート作品がある通りだなとただ思った人も多いかと思います。

 

2)そこにあったのはヨーロッパを彷彿させる家たちだった

 そんな中、わたしの目をくぎ付けにしたのは、この美しい家!

 

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なんだこの家は!

ただただ美しい!

ヨーロッパの古い街にある家のよう・・・

これが都内だと、そのヨーロッパの家を模倣して建てたお店だったりすることが多いのだけど、これは建物自体が古いから、そうじゃない!

明らかに古民家と呼ばれるものだけど、残念ながら日本人はこれら古民家の美しさに気づかず、取り壊して醜い家を建て直すことがほとんどなので、ここは凄い!

 

と、思ったら・・・

ここにも・・・

 

3)カール・ベンクスさんて?

 

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その佇まいは普通じゃない!

ここでやっとわかりました。

 

この一帯は新潟を中心に古民家再生を行っている。ドイツ人カール・ベンクスさんが再生した古民家が残る一帯でした。

そしてこのオレンジ色の家が廃業した老舗旅館を再生したそのカールさんの事務所だったのです。

 

よく見ると、再生前の写真が飾ってあります。

 

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先ほど大きなことを言ったけど、恥ずかしいことに、わたしもここに来るまで全く知りませんでした。

カールさんは新潟で数々の古民家を再生した凄い人で、再生した古民家の中には人気の宿もいくつかあるようです。


 

ここ松代商店街はそんな再生した古民家がいくつか並ぶ街だったのです。

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4)この可愛い看板は 何のお店?

そんな中私の目を引いたお店がこちらです。

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看板が可愛くて目を止めたのですが、更に中をのぞくと・・・

何やら家具が・・・

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近寄ってみると・・・

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古い桐箪笥を再生してくれるお店でした。

しかも、今の日本の家に馴染むような北欧風のシンプルなデザインによみがえったローボードなど、伝統を大切にしながらも伝統にしばられない新しいスタイルの再生を試みています。

 

こういうのは、東京にいるだけでは知らない世界だなあ~

今回はそういう気づきも得られて、いい体験をしました。

 

ちなみにこのお店の手前にこんなアート作品がありました。

5)ムーミン谷?

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白いから5本の煙突。

そしてその煙突から煙がもく、もく、もく・・・

「カサバラタ~あたたかい家」という名前をもつこの作品はモロッコの作家の作品だそうです。

裏へまわると・・・

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実際に5台のストーブが置かれ、温められていました。

どんどん家がなくなっていくこの地域へのオマージュだそうで、チクッと考えされられる作品です。

 

商店街とは皮肉を込めて名付けられたのか、かつてはいろいろあっただろうお店もほとんどなく、日本の他の田舎街と同じく普段は閑散としているだろうこの松代商店街は、わたしの心に残る風景となりました。