ニューヨークの美術館といえばまず思い浮かべるメトロポリタン美術館!
順番が逆になってしまいましたが、今日はわたしなりのメトロポリタン美術館のお話。
とはいえ、この美術館のことは今更わたしが書くまでもないので、私が今回感動したことだけを手短にお話しします。
さてニューヨーク セントラルパーク沿いにあるこの偉大な美術館はその広さと収集品の幅の広さと数で世界屈指の美術館です。
わたしも初めてここを訪れた時の感動は今でも忘れられません。
今回再訪して、やはりその素晴らしさに目を奪われましたが、やはりわたしも年齢を積み重ねました。
以前と少し違う見方でこの美術館の素晴らしさを体感できたことが大きな収穫でした。
まずはこちら・・・
アメリカの画家「トーマス・ハート・ベントン」の作品
みてわかる通り、アメリカの近代史を絵にした作品群で、労働者、富裕層、女性、男性を問わずアメリカの生活を見事に切り取って描かれています。
江戸時代の浮世絵をアメリカが再現するとこんなになるんだなと、国の違いを感じますした。
迫力一杯ですが、思わず細部まで見入ってしまう作品たちでした。
作家でいうとウクライナの女性アーティスト「ルイーズ・ネヴェルソン」のこの巨大な立体作品も得も言われぬ圧力を感じる作品でした。
廃材を使ったこの巨大な作品で彼女は何を訴えたかったんだろう・・・
哲学しちゃいました。
作品の幅の広さでいうと、こちらの展示品もメトロポリタンならでは・・・
このあたりの展示物は素通りできません。
工業デザインの展示でニューヨークといえば、「MOMA]。
実は、今回の旅で一番残念だったのはこの「MOMA」が改修工事のため休館中だったこと。あともう数週間でしたが、行けませんでした。
なので、余計これらの展示が目に飛び込んできます。
実用品の美しさ・・・これはわたしが生活に求めていることの一つでもあります。
そして、日本の誇る実用品の美といえば・・・
じゃ~~~~ん!!!
はい!こちら右端の縄文土器です。
表題にも書きましたが、今回のメトロポリタン美術館の展示品で一番心惹かれたのはこの「縄文土器」でした。
美しい! カッコいい!
もちろん縄文土器をみたのは初めてではありません。
やはり腐っても日本人。
いろいろなところで観ているはずなので、ここで改めて美しいと感じたのはなぜ?
それはこの縄文土器が他の日本人の作家たちの作品と一緒に自然な形で並べられていたからではないかと思います。
日本で私たちが目にする縄文土器は博物館で他の発掘された土器や埴輪と一緒に遺跡としてみています。
でもここでは、とても自然に作品として並べられていました。
同じくこちらをご覧ください。
これは須恵器と呼ばれる土器で縄文時代から平安時代まで作られた土器らしい。
「らしい・・」と書かねばならないのは、こんな素晴らしい焼き物が存在していたことを全く知らなかったため・・・
本当に日本の文化を知らない自分が、なんだかとっても悔しい。
特に芸術を目指したわけではなく、偶然このような文様が入ったのでないかと思うけど、どこの有名な作家の作品かしらと思うくらいの美しさと存在感。
実際この土器はこんなところに置かれています。
左上の丸い皿。
あれはかの有名な廬山人の作品。
でもその左は辻村唯さんの2006年の作品。
このレンジの広さに唸ってしまいました。
写真が上手く撮れなかったのが残念ですが、他の作品もとても素晴らしいものばかりで、日本の陶芸の奥行きを改めて認識できただけでも、この旅に出てよかったなと思いました。